いや~ 僕が中学生だった昭和期には
色々なバリエーションのレコードが発売されていました。
最近のCDのように握手会の参加券等の付属は有りませんでしたが、
その代わり昭和のアイドルの中には同じ曲なのに
複数のジャケットが存在しているモノも有りました。
そうなるとファンはジャケ違いのレコードを何枚も買いますからね。
またLP盤とEP盤ではテイクが異なる曲を発売して2回購入させる等、
古今東西、あの手この手でファンから巻き上げる手法に変わりはありません(苦笑)。
実際、海外ではLPを発売した後、そこからシングルカットをする手法が多かったのですが、
僕が中学生の頃の邦楽のマーケットは、まずシングルを発売して、
そこでヒットすればLP盤を発売するパターンが多かったので、1~2曲で終わったB級アイドル等は
LP盤が発売されないまま引退してしまうのです。
ですから最近レア盤とかカルト盤とか言われて高額になっている昭和のEPレコードは
こういった環境のせいで、極めてプレス数が少ない事が原因だったりします。
事実『山口百恵』等はプレス数が多いので今でも価格はそんなに高騰しませんが、
当時EP盤を2~3枚発売した後、売れなくて引退したアイドルのレコードは天井知らずです。
中でも『佐藤由梨』の『ロンリーガール』なんてEP盤が10万位で取り引きされており、
ヤフオクでも5万円以内なら秒殺で落札されてしまうので、
どのジャンルのどの歌手のレコードが値上がりするのかは株のように難しかったりしますよ。
で、複雑な昭和期のレコード事情の中で最もよくあったのが
有名アーティストとメーカーのコラボだったりします。
今で言うタイアップですね。
特に車のメーカーはよくこの手法でCMを製作しており、
新型車が発売されると有名アーティストを使ってTVのCMを流していました。
今日はその車のメーカー『三菱』が『RCサクセション』を起用した
レコードをご紹介したいと思います。
[こちらがそのレコード、『RCサクセション』の『ベイビー!逃げるんだ。』です。
同じ楽曲がリリースされていますが、こちらは完全なる三菱MIRAGEバージョンです。
各部に『MIRAGE』の文字が入り、ジャケやレコード盤には『Not for sale』の文字が入ります。]
さらに通常販売盤はレコード盤のベース紙が緑ですが、こちらの三菱仕様は赤です。
この辺りも完全に異なる仕様に仕上げてられております。
[裏ジャケットは『MIRAGE』の前で『清志郎』がジャンプする格好イイ仕様です。]
では何故このレコードは非売品(Not for sale)だったのかと言いますと、
車を購入した方にプレゼントするノベルティだったからです。
事実、三菱以外のメーカーもジャケットに自社の車とアーティストが写った
限定の非売品レコードを頻繁にリリースしていましたから、
むしろこのパターンのレコードは昭和期の車メーカーのテッパン広告とも言えます。
という訳で今日はこの『RCサクセション』の『ベイビー!逃げるんだ。』のB面に収録されている
『ベイビー!逃げるんだダブバーション』をお聴き頂こうと思います。
一般的には聴く事のない珍しいRCサクセションのRemixバージョンです。
(この動画はブログ限定です。)
いかがでしたでしょうか?
僕は以前レコードを集めていたので、こういった車メーカーの非売品レコードも
何枚が持っていたと思います。
機会があればまたこのブログでご紹介したいと思います。
ではでは・・・