いや~ 突然ですが、『海の家』 の近くに 『ねんねこ谷』 という心霊スポットがあります。
まぁ、心霊スポットいえば恐ろしく聞こえますが、どちらかといえば、
集落に伝わるいわば昔話といったところです。
この 『ねんねこ谷』 の話は、いつも行く島のお好み焼き屋さんで
60歳になるオバちゃんから聞いたモノなのですが、今日はその話を簡単にお聞かせしましょう。
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むかしむかし、隣のMとういう集落で赤ちゃんをあやしていたお母さんがいたそうな・・・
とても元気な赤ちゃんじゃったが、泣き声が煩いとご近所から疎ましがられてしまい、
仕方なく細い山道を上がり、隣の集落との境にある池の周辺で赤ちゃんをあやしておった。
そんなある日、あやしている最中に滑って池に落ちてしまい、お母さんも赤ちゃんの亡くなってまったのじゃ~
それからというモノ、この池の周辺に 『ねんねこ~ ねんねこ~』 と恨めしそうな声を出しながらおっかけて来る
女の人の幽霊が出るようになったそうな。
めでたし、めでたし・・・
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てか、めでたくはないですね (笑)、失礼いたしました。
話を現代に戻しましょう。
こんな幽霊話が “まことしやかに” 囁かれるようになり、
程なくこの池の辺りの事を 『ねんねこ谷』 と呼ぶようになったそうです。
僕が話を聞いた60歳のオバちゃん曰く、中学生当時は舗装された道はなく、
通学はいつもこの 『ねんねこ谷』 を通っていたので、日が暮れてからは本当に怖かったとの事・・・
実際、60歳のオバちゃんが子供の頃に聞いた話ですから、
少なくともそれ以前から伝承されていた幽霊話という事になりますよね。
仮にそのオバちゃんが祖母から聞いていたとしたら、軽く100年前から語り継がれている事になります。
事実、島のオバちゃん達に聞くと、みんな 『ねんねこ谷』 の事は知っており、
20代の女の子でさえ 『名前は聞いた事がある』 と言っていたので、ごく限られた一部の地域で
現在まで語り継がれているようですね。
で、今日はその 『ねんねこ谷』 へ行ってみたのですが、
残念な事に山道は途中で行き止まりになっており、 昔の様子を垣間見る事は出来ませんでした。
[こちらが 『ねんねこ谷』 へ入る道ですが、残念ながら行き止り・・・
心霊スポットという事前情報が擦り込まれているので、気持ち悪い感じがしますね~]
[ツタが巻き付いた木がありました。この辺りではなかなか見ない光景です。
東南アジアのジャングルとかでは、巻き付いた方が強い為、『絞め殺しの木』 とも呼ばれていますね。]
ですが、コレで諦める訳にはいきません。
近郊の竹やぶの中を通れば、昔の山道に行けそうな感じだったので、
勇気を出して竹やぶから入ってみる事にしました。
[こちらがその竹やぶです。昼間とはいえ、一人で入るのは躊躇します (苦笑) 。]
[竹やぶの中は平坦ではなく、急勾配の斜面に竹が群生している感じだったので、
登るのは一苦労でした。 この急斜面をカメラ片手に上がって行きました。]
結果・・・
[昔の道だったであろう場所 (スペース?) に出ました。 そこで古い塚を発見しました。]
ちょっと嬉しくなったのですが・・・
[古い塚に刻まれていた文字は、経年劣化から判読不能でした・・・]
さすがにコレをマジマジと見た時点で、何だか怖くなりました。]
正直、古い塚があったので、山道の跡という事が分かりますが、
もしこの塚がなければ、ただの竹やぶの斜面といった感じです。
恐らくもう昔の山道も池もない可能性が高いです。
特に最近は池は危険なので、埋めてしまう事が多いですからね~
僕の実家の近くにも大きな池が二つあって、小学生の頃はタガメやゲンゴロウを獲りに行っていたのですが、
気が付けば埋め立てられており、今では公園になっていますからね~
たまにVESPAのテスト走行で、昔は池だった場所の前を通りますが、
何だか寂しい気持ちになりますね。
残念ながら 『ねんねこ谷』 の心霊スポット自体は無くなってしまった可能性が高いです。
まぁ、コレも時代の流れですかね~
という訳で今日の動画はこの 『ねんねこ谷』 で撮影したモノをご覧下さい。