いや~ 今日は4月1日らしい内容でお届けします。
映画 『ローマの休日』の中でフェンダーライトと呼ばれるVESPAが
登場する事はよく知られていますが、
元々はVESPAじゃなかったって話はご存じでしょうか?
このネタはスクーターマニアの間では有名な逸話なので
聞いた事がある方もいらっしゃるかもしれませんが、
今日は改めてこの話をさせて頂きますね。
実は撮影当初はLAMBRETTAが準備されていたそうです。
当然ならがVESPAも候補に上がっていたのですが、
当時はモノクロフィルムだったため、グリーンメタリックのVESPAよりは
白系のLAMBRETTAの方が映像的に映えるという事になり
LAMBRETTAを使ってパイロット版(テスト撮影)の制作まで済んでいたそうです。
[こちらがそのLAMBRETTAを使ったパイロット版です。
プロモーション用の予告映像や写真は出来上がっておりました。]
ところが本編の撮影が始まってすぐの事、助監督がシーン変更のため
LAMBRETTAに乗って場所を移動している時に事故に遭い、
数カット撮影しただけで廃車になってしまいました。
『ローマの休日』は公開後ヒットしましたが、
撮影当時はまだ無名のオードリー・ヘップバーンを使い
ギリギリの予算でローマロケに入っていたため
映画会社から多くの予算が出る状態ではありませんでした。
そんな中でLAMBRETTAが廃車になったからと言って
撮影を中止する事も出来ず、結果ローマのスタッフが乗って来ていた
VESPAのフェンダーライトを使って撮影を続行したそうです。
事実『祈りの壁』のシーンはLAMBRETTAを押しながら会話する物が
すでに撮影されていたそうですが、
後で歩きながら会話するパターンに撮り直したとの事です。
色々な事故(?)と偶然が重なり、奇しくもフェンダーライトで撮影となった
『ローマの休日』ですが、今となってはVESPAで正解でしたね。
以上、今日は4月1日にピッタリな話題をお届けしました(笑)。
という訳で今日の動画は
『ローマの休日』の最後の記者会見のシーンをご覧頂こうと思います。
何度観ても泣けます。