火事だ! 服を着ますか? パジャマのままですか?

今日はちょっと海外ネタをお話しましょう。
『ローカルルール』って色々ありますよね。
その地域のルールの事ですが、今回は少し幅を持たせて、
自分の世界観(考え方?)とか、決め事も『ローカルルール』と言う表現をさせて頂き
このお話を進めて行きたいと思います。

究極な例えかも?しれませんが、
『ローカルルール=自分の決めたルール』の細かいトコになると、
『目玉焼きには醤油か?ソースか?』にまで行ってしまうと思いませんか?(笑)
僕はソース派だったのですが、
子供の頃、醤油で食べる人を見てカルチャーショックを覚えた記憶があります。

目玉焼きでこんな状態になる僕が、仕事とは言え、頻繁に海外に行く訳ですから、
見るモノや聞くモノ、それはもう“目玉焼きの比”ではないですよ(笑)。
今日は、そんな”カルチャーショッカー”の僕が ロンドンで体験した、ちょっとシャレにならないお話です。
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[ロンドンと言えばビッグベン(笑)、施錠の良いV90、それに、センスの良い?電話BOXのチラシ]

話の複線なので、ここで皆さんにお聞きします。
あなたは、共同トイレに共同シャワーの安ホテルの11階に宿泊しています。
そのホテルはロンドンの中心部で、非常に広く複雑な間取りで、廊下はまるで迷路のようです。
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[迷路のようなホテル・・・]

時計は午前1時、 “うとうと”と寝付いたトコで『火災報知機が鳴る』・・・
スーツケースは開いたまま、穿いていたジーンズも脱ぎ捨てたまま、
いわゆる、部屋はグチャグチャ・・・
さぁ、この時、あなたの心の中にある『ローカルルール』はどちらですか?
①そのまま着の身着のままで非常階段に向けて走しる
②まずは服を着て状況を分析してから動く

なんだか、性格判断のテストみたいで恐縮ですが、
この出来事は、僕が実際に数年前、ロンドンのホテルで体験した出来事です。
今考えると、ゾっとしますが、その時は不思議な程に冷静(ボケてた?笑)でした。

話を少し戻しますね。
その日は、ロンドン南西部から仕入れを終えて、ロンドン市内に入り このホテルに泊まった訳で、
まずはパーツの整理をする為、 部屋中パーツを出したままでした。
勿論、パジャマなど持って行っていません。

トランクスの下着にTシャツの格好でベットに横になり
CDウォークマンで(当時はIポッドなどありません)『OASIS』の『CHAMPAGNE SUPERNOVA』を聴きながら、
最後の『ニャ~ニャ~ニャ~』の辺りで夢の中に入りかけた時の事、
ヘッドフォンの外から『ニャ~ニャ~ニャ~』とは違う
『ウ~(ブレイク)ウ~(ブレイク)ウ~(ブレイク)』って音が、何となく聞こえてきました。
『??』と思った僕は、ヘッドフォンを外し、
ここで始めて火災報知機のサイレンが鳴っている事に気が付いた始末(苦笑)。

まずはドアを半分開け、廊下に顔を出してみると、
気の早い宿泊客は非常階段から下り始めていました。
ちょうど、隣の宿泊客も同じようにドアから半分顔を出して様子を伺っていましたが、
僕と目が合うと、親指を下に向け(サム・アップの反対版) 『ロビーに下りた方がいいぜ』って言うではないか、

『やっぱ、こりゃ、シャレにならんな』と思い、 部屋に入り、服を着て、スーツケースにパーツを詰め込み、
別に持っていたナイキの大きなスポーツバッグにも、 スーツケースに入らなかったパーツを詰め込んでいたら、
サイレンが一層慌しくなり『ウーウーウーウーウー』って感じの 16ビートになり、音もMAXになってきた・・・

ここへ来てようやく、事の重大さに気付いたのですが、
仕入れたパーツを置いて行く訳には行かない・・・(生活がかかっていますから・笑)
片手にスーツケース、片手にスポーツバッグ 肩からはカメラバッグを下げて廊下に出た時には
僕は11階に残っていた、唯一の宿泊客となっていた(苦笑)。

当然、エレベーターが止まっているので、 階段を使わないとロビーまで下りる事が出来ません。
かと言って、両手一杯の荷物です。 サイレンは鳴り続けるし、心は焦るし・・・
ようやく非常階段を5階くらいまで下りたトコで、 消防士が数人、ホースを持って階段を駆け上がって来て、
すれ違いザマに『死にたいのか?』『早く逃げろ!』系の事を怒鳴られた事を、今でも、ハッキリと覚えています。
で、何とかロビーに下りて見ると、宿泊客で一杯! トーゼンですが、みんなパジャマや軽装・・・
お姉さんなどは結構セクシーなナイティ(笑)のままで ロビーに非難して来ていました。
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[ホテルのロビーは大パニック!] [下着姿のお姉さんも・・・]

で、ここで異様な存在が僕です。
消防士がホースを持って上がった非常階段から、服をしっかり着て、
両手に大きな荷物を持った日本人が出て来たのですから
、 みんなの視線を一斉に浴びてしまいました(苦笑)。
その時、誰かに『日本人は几帳面だな』系の ひやかしを言われた事を覚えています。

結局、その後、2時間に渡りロビーで待たされた訳ですが、
どうやら、ボヤや火の気の恐れがある場所を念入りに調べていたようです。
でも、幸か不幸か?(この場合、幸ですね。)『火災報知機』のサイレンは誤報と判明・・・
時計を見ると午前3時・・・ さすがにみんな憔悴しきってしまい、
怒る人もなく、 ゾロゾロと非常階段を使い、自分の部屋へと戻りました。

で、ここで僕はまた一仕事・・・ スーツケースにナイキのスポーツバッグ、それにカメラバックの大所帯(笑)。
映画『さらば青春の光』で、『ベルボーイ』が流れるシーンのスティングのような状態である・・・
イヤ、むしろ、それよりも辛い。 先に『幸か不幸か?』と書きましたが、この状態は結果的に『不幸』である。

しかし、この日はまだコレでは終わらなかったのです。
部屋に戻って再びベットで横になりウトウトしていると、
もう一度、『ウ~(ブレイク)ウ~(ブレイク)ウ~(ブレイク)』って
火災報知機のサイレンが鳴り始めました。

僕はもう疲労困ぱいだったので、『また、誤報に違いない』と決めて、そのまま爆睡しました。
でもね、今考えてみると、単に運が良かっただけ・・・
誤報ではなく、本当に火事だったら、完全に逃げ遅れていましたし、
2度目のサイレンの時などは、『誤報』と決め付けて、寝てしまった訳ですから・・

とても難しい選択だけど、もう一度考えてみて下さい。
あなたのローカルルールならどうします。

服を着て逃げますか?
パジャマのままで逃げますか?

で、今日は『火災報知機』のサイレンが鳴った時に聴いていた曲で、
ミドルの部分で『ニャ~ニャ~ニャ~』と盛り上がる、
『OASIS』の『CHAMPAGNE SUPERNOVA』を『LYNCH MOB BEATS MIX』バージョンでお聴き下さい。

このレコード、メチャレアなプロモオンリー盤で 10,000円も出して、
マインド的には、清水の舞台から飛び降りる気で買ったんだけど、
ホントに『ニャ~ニャ~ニャ~』しか言っていない、
リアムの声が聞こえない『CHAMPAGNE SUPERNOVA』です(苦笑)。
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次をクリック→[audio:oasis.mp3]

あれ以来、旅行先のホテルでは、避難路を確認して
寝る前には、身の周りを片付けてから寝るようになりました(笑)。

何ごとも経験ですね。
ではでは・・・

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