いや~ 今日は大変に珍しいVESPA50Sが入荷したのでご覧頂こうと思います。
一見、ただの旧型50Sのようですが、実はこのVESPAは60年代後半のサードモデルのスモールボディを継承しつつ、
後の80年代の最終型に移行する間の一時期にだけデリバリーされた、超レアな “過渡期モデル” なのです。
という訳で、今日はこのVESPAについて少しご説明しましょう。
まず、このVESPA50Sには初期型から78年頃まで採用されていた、丸パイプブレーキアームが装着されています。
[こちらがその丸パイプブレーキアーム部です。ビンテージスモールではお馴染みのパーツですね。]
通常、この場合ハンドルロックのカバーが楕円形になるのですが、この1978年型の50Sには
後の50S最終型やP200Eの初期に採用された、2本ピンで固定する丸いキーカバーが付いているのです。
このフォーメーションは通常では有り得ない大変に珍しいモノです。
と言いますのも、1977年型にはまだ楕円形のキーカバーが付いているのですが、
僕の経験から言えば、すでに1978年型は2本ピンで固定する丸いキーカバーが付いているモノが殆どなのです。
実際の生産台数やデリバリー時期は不明ですが、ボディ構成と車体番号から考えた場合、
1978年の初頭の限られた時期にだけ存在した、亜種、過渡期モデルと言えるでしょう。
恐らく、スモールボディVESPAファンの方も、この1978年型VESPAのように、
丸パイプブレーキアームと後の2本ピンで固定する丸いキーカバーが混在するモデルを
ご覧になった方は少ないかと思います。
事実、VESPAの仕事を30年近くさせて頂いている僕ですら、
このモデルは5~6台しか出会った事がありません。
それ程スモールボディの歴史の中では大変に珍しい一台です。
で、外観の方はと言いますと・・・
[ボディは新車時から一度も塗り替えていない純正のホワイトです。
経年からのキズやサビも有りますが、フロアに穴などは無く、とてもいい感じにヤレています。]
[スピードメーターやフライホイールカバーも70年代の純正パーツがきちんと付いています。]
目視の限り大きな欠品もありません。
勿論、このVESPA50Sは当店の販売車両です。
納車に際しては、このまま、当時の雰囲気残し、エンジンだけOHしてお渡しする方法や
エンジンのOHに加え、外観を軽くお色直ししつつ、当時の雰囲気を残こし、
軽レストアしてお渡しする方法等、色々と対応出来ます。
参考までに、ボディを塗り替えていない70年代のVESPA50Sをベースに、
軽くお色直しをして、当時の雰囲気を残しつつ製作した50Sの資料もございます。
興味のある方はこちらでご確認下さい。
補足ですが、当時の雰囲気残し、エンジンだけOHしてお渡してお渡しする際は、
日常の使用を前提としますので、シートは張り替えてお渡しします。
また、ミラーの程度が良くないので、人気のカウルミラーに変更させて頂きます。
という訳で今日は・・・
この1978年に生産された、過渡期モデルのVESPA50Sの動画をご覧下さい。
そうそう、動画にはジョウビタキとカマキリも特別出演しますのでご了承下さい (笑) 。
このVESPAはHPで販売しておりますので、
興味のある方は、是非、こちらでご確認下さい。
今日も営業ブログになってしまいましたが、
どうか、宜しくお願い致しますね。
ではでは・・・