いや~ 先日、神奈川県内のお客様から、エンジンのリニューアルを含め、
全体のバランスを調整する依頼を頂き、今日、早速各部の詳細をお調べしたのですが、
ビックリする程、いい加減な組み方をされているので、久しぶりに驚きました。
あまりにも、雑な組み方なので、ネットオークションで購入されたのかと思い、
詳細をお伺いしたところ、何と、神奈川系県内の専門店で
35万円近く出してオーダーをされたとの事・・・
ちょっとビックリですね~
まぁ、10万円~15万円程度の安価なVESPAでしたら、
適当な組み方をされても仕方ないと思いますが、
35万円ならもう少しいい仕事をしないと、お客様に失礼だと思います。
下記の写真はほんの一部ですが、その驚きの作業内容をご覧下さい。
[①オールペイントしたらしいのですが、ハンドルもフォークも抜かず、
そのまま色を塗っています。ですから、フロントフェンダーとボディの間には色が付着しておらず、
その上、大きな傷まで入っています。
②フロアレールがリベットではなく、ネジ止めになっています。コレでは振動で緩んでしまいます。
③モールの下部エンドがどういう訳かカットされています。]
[勿論、エンジンも降ろされておらず、そのままオールペイントしている為、
裏側は汚れたままで、色が塗ってありません・・・ その上、エンジンマウントボルトは
スプリングワッシャを入れず、強引に締め込んでありました・・・]
[エンジンは135ccmのチューニング車という契約で購入されたそうですが、
ヘッドを確認したところ、何と純正の100ccのパーツが組み込んでありました。
しかも、ベースエンジンは50Sの43mmのショートストロークのクランクを使っていますから、
いくら100ccの49mmのピストンを組んでも、理論上81ccにしかなりません。
(49÷4x49x3.14x43x0.001=81.0cc)]
[外観もムチャクチャです・・・サイドパネルはズレているし、
鍵付シートの鍵はかからない・・・その上、サイドバンパーは写真のとおり、
センターが出ておらず、右側がボディに干渉しています。]
あまりの酷さに、さすがに苦笑いするしかありませんでした。
他にもパーツをきちんと組んでいなかったり、ネジがなかったりで、
ダメな箇所の写真撮影をしていたら、50枚以上になってしまった為、
これ以上は “はしょり” ますが・・・
実際、135ccで販売契約していて、81ccのエンジンで納車するのは反則ですね。
せめて、エンジンの排気量位は契約を遂行しないと、良くないと思います。
まぁ、どこのお店が販売したのか? 僕の方では知る由も有りませんが、
前記のとおり、10万~15万円の予算しかないケチな客なら、
工賃の事もあるので、それなりの仕事でもいいと思うけど、
35万円も出して下さるお客様は、もう少し大切にした方がいいですね~
この後、エンジンの載せ換えを行い、細かい部分を調整しつつ、
組み直し作業を行う予定にしていますが、現在も10台以上、
同時進行で製作させて頂いているので、ますます忙しさに拍車がかかりそうです。
でも、お仕事を頂けるうちが花です。
一生懸命、頑張りたいと思います。
さて、今日の1曲ですが、久々に聴きたくなりました。
『Billy Joel』 の 『New York State Of Mind』 を一緒に聴きましょう。
この曲が発表された頃、僕はまだ中学生でしたが、
ニューヨークに住んでいる人は、スーツにスニーカーを履くんだって、
彼を見たおかげで、思い込んでしまいました (笑) 。
今、スーツにスニーカーって、ハローワークに並ぶ、
おっさん位しか見ませんね・・・